LUNE BALEINE PARASOL - パラソルをもっと愉しむVOL.4

「LUNE BALEINEは、完成度の高い個性派バターサンド。ですから単体でもおいしく、入手しやすい香辛料やハーブを添えるだけで、たちまち料理のような表情をみせてくれます」。

そう話すのは、ワインライターの水上彩さん。

後編では、LUNE BALEINE<パラソル>のなかから、おつまみにぴったりの“snack”をピックアップ。

少しの工夫で、バターサンドが立派な一品に生まれ変わる「ちょい足しアレンジ術」をはじめ、ワインの国際資格WSET Level 4 Diplomaの資格をもつ水上さんならではの視点で、お酒との相性について教えていただきました。


前編はこちら

お酒のつまみがテーマの“snack”は想像力を刺激されるバターサンドですね


ー『LUNE BALEINE PARASOL<パラソル>』の中の、おつまみバターサンド“snack”は、お酒が進むような味づくりを心がけました。いかがでした?

お酒のつまみとして「完璧」と言いたくなるバターサンドです。

snackの1品目「サーモンケッパー」は、サーモンのナチュラルな味わいが印象的。その風味の余韻で、お酒を飲み続けていたい気分に(笑)。

いっぽうで「エダム」は、チーズのコクを感じながら、清々しい後味。フライドオニオンを練りこんだクッキーで挟んでいるので、上品でありながら程よいジャンキーさを感じさせる絶妙なバランス!

今回は、それら2種のバターサンドの食べ方の楽しい提案を。さらには、お酒のペアリングについて紹介しますね。

「サーモンケッパー」のお供にはピンクペッパーの爽やかさを。NYセレブに人気のロゼワインと共に


「サーモンケッパー」は、サーモンの味わいをしっかり感じられ、その余韻がずっと続きます。そして、サーモンは細かすぎず、かといって荒くもない、刻み加減が絶妙なんです! ケイパーの酸味も程よく、バタークリームはクリームチーズの爽やかさがマッチしています。

そのまま味わうのも良いですが、ちょい足しアレンジ術もおすすめです。用意していただきたいのが、ピンクペッパー(ホール)です。器にバターサンドをのせ、ピンクペッパーをホールのままぱらっとかけるだけ。簡単でしょう。

また、ブラックペッパーと比べると、みずみずしくフレッシュな香りがするピンクペッパーは、夏にぴったりの爽やかさ。スモークサーモンの旨みとの相性の良さは言うまでもなく、カリカリとした食感のアクセントも楽しいんです!


ー食前のつまみに、あるいは食事のスターターとして大活躍しそうです!となると、合わせるお酒は…?

最初に思い浮かんだのは、ニューヨーク・ロングアイランドで造られるロゼワイン「ウォルファーエステートロゼ」です。

バターサンドというよりはサーモンからの逆算でした。サーモンピンクという色の繋がりからも連想したのがこのロゼ。果実味は程よく、ボルドーワインに通ずる澄みきったキレイな味。ですから、サーモンの繊細な風味と相性が良いのです。

じつはこのロゼワインは、ニューヨークのセレブに大人気。シーンの想定としては、ホームパーティーでのアペリティフにどうでしょう? おしゃれなおつまみバターサンドと共に、話題になるはずです。

また、「サーモンケッパー」に使われているスモークサーモンから連想した、燻製干しのたくあん漬け「いぶりがっこ」を使う大胆アレンジもご紹介します。

バターサンドの上に、千切りにしたいぶりがっこをのせてください。コリコリッとした食感が楽しく、和と洋のスモーキーな掛け合わせに、お酒が進むこと間違いなしです。

これには日本酒をオススメしたいですね。個人的には「仙禽 かぶとむし 無濾過生原酒」(栃木・仙禽)など、爽やかで軽やかな低アルコールの日本酒がぴったりだと思います。


ーバターサンドと日本酒のペアリングは、全く思いつきませんでした!

“お酒を愉しむ”がコンセプトのLUNE BALEINEは、それぞれ味わいの方向性が全く違って楽しいんです。そして、想像力を刺激されるバターサンドだなと思いました。

「エダム」の香ばしさにカレーパウダーをひとつまみ。程よいスパイス感が夏にピッタリ!


ラストは、snackの2品目「エダム」について。

このバターサンドは、チーズのしっかりとしたコクを感じながら、とても清々しい味わいです。しかも、フライドオニオン入りクッキーとの組み合わせが好みです。オニオンリングを食べているような背徳感がある、心憎いバターサンドですよ。

1個目はそのまま味わって欲しいですよね。そして2個目は、夏らしさをちょっぴりプラスしたいなと思い、市販のカレーパウダーを使います。

ーカレーパウダーの発想はどこから?

「エダム」のクッキー生地は、フライドオニオンの香ばしさだけでなく、カイエンヌペッパーの爽やかな辛みがほんのりと。ですから絶対にカレーが合うなと。

合わせてみると、ほどよいスパイシーさが絶妙で、グッと夏らしいテイストに。

ここでポイントが一つ。カレーパウダーをかけすぎると、「エダム」の繊細な味わいが台無しになるため、指で軽くつまんでパラパラっとふりかける程度にしてくださいね。

ーエダムがグッとエスニックな雰囲気に!これは、ますますお酒が進みそうですね(笑)。

いろんなお酒を試してみました。ビールに、ペット・ナット(微発泡のナチュラルワイン)、オレンジワイン…。なかでも、ピタッとハマったのが、「シェリー酒」でした。

シェリー酒特有の熟成香には、香気成分・ソトロンが含まれています。実はカレーを構成する成分の中にもソトロンが含まれているため、同じ香気成分つながりで合わせてみました。

シェリー酒のなかでも辛口のフィノやマンサニージャを。特に、塩気のあるマンサニージャがオススメでしょうか。

シェリー酒を飲んだときに感じる、イーストのような香りとナッティさが、バターサンドのクッキーの香ばしさとピッタリ。さらにマンサニージャは、どことなく塩気を感じるので、エダムのコクや塩気とも程よくマッチします。

シェリー酒はハードルが高い…なんて時は、先ほども伝えたように、ビールや微発泡のナチュラルワインをぐびぐび飲みながら楽しんでみてはいかがでしょう?「エダム」はチーズの味わいをしっかり感じるバターサンドなので、意外にも赤のスパークリングワインも、夏向けにはオススメです。


ーどの組み合わせも魅力的ですね。ペアリングはもちろんのこと、食べるシーンの楽しみも広がりますね。

まさにその通りだと感じました。まだ明るい時間、夕食前のアペリティフに。また、気の置けない友達を招いたホームパーティーの一品目としてぜひ登場させたいバターサンドです。

個人的には就寝前にもいいなと感じていて。多忙な一日の終わりに、シェリー酒を1杯飲みながら「エダム」を味わう、贅沢感のあるひとときって素敵じゃないですか。

冷蔵庫で解凍して3日程度、冷蔵保存できるのは大きなポイントだなと思っていて。大好きな飲み物と共にじっくり独り占めしたいですね。(笑)


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